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労働環境改善のために博多阪急が営業時間短縮 [社会問題]

プレミアムフライデーが先月から実施されましたが、第三次産業(サービス業)に従事する方が多い福岡市内では予想通り全体の就労者の5%ぐらいしかプレミアムフライデーの恩恵にありつけませんでした。



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その日はたまたま仕事で筑紫野市に行っていていて、帰りがけに大宰府の三号線のバイパスが大渋滞なのに驚いて、これはプレミアムフライデーの影響なのか?と思いきや、ただ単に交通事故の影響でした。^^;



プレミアムフライデーが実施されるに至り、受け手であることが多い福岡市内の小売業界では、そのチャンスをモノにしようと販促に追われた企業も多かったはず。



ところが、「長時間労働の是正」や「働き方改革」が叫ばれる中、最も川下にある小売業界では慢性の人手不足でプレミアムフライデーの準備のために公休出勤や残業を余儀なくされた方も多いはず。



働き方改革どころか、「働き方改悪」と揶揄する人もいる。




そのような中で、博多阪急が4月1日から金曜日と土曜日を除いて営業時間を1時間短縮することを決めた。



現在10時から21時までの営業時間を金曜・土曜を除いて20時までとするわけである。



周知のように小売業はあらゆる業種の中でも定着率が非常に悪い業種で、ことに中小の小売業では人手不足から公休出勤や残業が慢性化しているのが実情である。



お金をかけていろいろな求人誌やチラシを打っても、電話の1本もなく採用担当者は頭を悩ましている。



労働環境の悪さもさることながら、クレーマーのような客もいて、精神疾患を患う方も少なくない。



しかも、中高年者の就労者が多いのであるが、会社はどんどんIT化を進めてレジスターを打つにしても難易度が高くなっている。



店舗忠実性を高めるためのポイント制の導入で、●●カードなどを出す方が多く、レジの停滞を招く要因にもなっている。



更に、インバウンドの来店も多く、言葉が通じずに困惑している方も多いはず。



日本企業は前年対比主義のスケールで企業の進捗状況などを計ることがほとんどであるが、長引く消費低迷のためにズルズルと営業時間を長める傾向にあった。



他の競合店が9時まで、10時まで開けているから我が社も・・・とばかり、営業時間を長くしてきた結果、人員は退職するばかりで次に入社する人が入らない。



だから、既存のメンバーは今まで5~6人でやっていた店舗運営を3~4人でしなければならず、更なる過重労働を強いられて退職する方が多い。



人員が足りずに売上げ増も見込めずに劣化している企業は少なくない。



更にこれが続けば、人事倒産する企業が増えても何ら不思議ではない。



高齢社会になっているのに、更に高齢社会が進行する中で、夜遅くまで店を開けておくのは、いろいろなランニングコストの面でもナンセンスだと思う。



GMSなどは競合店舗の売り上げ動向だとか顧客の消費性向などのデータ収集に躍起になっているが、売上減少の一番の要因はネット販売によるものだと多くの方が理解しているはず。



同じ商品がネット上で2割~3割安く売られているカテゴリの商品がいくらでもある。



大規模小売店舗は地域の雇用創設や税収の面から見ても必要ではあるが、既に今の20代から30代の方の多くはスマホでワンクリックでモノを購入している方が多いはず。



平日の営業時間を1時間短縮したぐらいでは労働環境の改善やサービスの向上にすぐさま繋がるとも思えませんが、他の企業がやっていない方向に舵を切ると言うことはなかなかできるものではありません。



小泉内閣まであった大規模小売店舗法を改めて再考すると、地場の中小と共存するために売り場面積が大きな店舗は営業時間が義務付けられていたし、年間の店休日も決められていた。



原点回帰とまでは行かなくても、高齢社会を睨めば、コンビニもネット通販会社も乱立する中で、ダラダラと営業時間が長くては人の採用も難しいし、サービスの向上なども期待できない。



だから、博多阪急の営業時間短縮は意義も意味もあることだと思う。



多くの小売業者も営業時間そのものを抜本的に改める分岐点に立たされているはずである。



特にデベロッパーがそれを考えないと、テナントは単独で営業時間をなかなか設定できない。




従業員満足度が低い会社は早晩淘汰される運命にあるのではないでしょうか?



















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